介護福祉士の給与

介護福祉士に限らず、生きていく上で多かれ少なかれ働く必要がる方が大半です。

そしてできることなら多くのお金が欲しいというのが本音ではないでしょうか?

同年代の人以上に給料をもらいたい。だからこそ求人票も必ず給与面をチェックしますよね。

では介護福祉士の給料の状況はどうなっているのでしょうか?

賃金が低いって聞くことがあるけど、本当のところはどうなの?

一生の仕事として、働きたいと思えるだけの給料がもらえるの?

など、介護福祉士に仕事につくことを考える方にとって、とても気になるところだとおもます。

そこでこのページでは介護福祉士の給料について調査していきたいと思います。

介護福祉士なら知っておきたい「給料」の基本知識

まず知っておかなかればならないことに、介護福祉士を含めた介護労働者の給与は介護保険制度を軸に支払われています。

介護保険制度は納められた保険料50%と国・都道府県・市区町村の負担金と交付金を合わせたもの50%で賄われています。

これを財源として介護を必要としている人への介護サービスの提供を行います。

そのため介護サービスは各事業所で勝手に価格の設定ができません。

公安価格として、国がサービス内容や要介護認定に応じて細かく定めているのです。

利用者が介護サービスを受けることで介護報酬が発生します。提供した介護サービスへの対価として事業所は介護報酬を受け取り、それが介護労働者の給与となるのです。

つまり効率よく、かつ求められるサービスをスムーズに提供できるかが、介護報酬を受けとる際のポイントです。

実際のところ、給料はいくらなの?

気になる給料ですが、介護職員の賃金を参考資料として厚生労働省が公開しているのでみていきましょう。

勤続年数や年齢など、比較できない部分もありますが、給料を知る上で参考にできる資料です。(給料の金額は千円単位)

産業別では、産業計が勤続年数11.8年で325.6千円に対して、社会保険・社会福祉・介護事業では勤続年数6.9年で241.4千円です。

職種別では看護師が勤続年数7.1年で326.9千円に対して、福祉施設介護員では勤続年数5.5年で218.4千円です。(賞与除く)

この金額は夜勤手当などを含みますが、所得税などを控除する前で、手取り金額とは異なります。

介護報酬は国が定めているにも関わらず、給料が少ないのは事業所の怠慢なのでしょうか。

いいえ、そんなことはありません。

規模の大きな事業所は福祉道具などをやりくりすることで、浮いた分を給料に反映しています。

逆に小規模の事業所でも、業務を特化するなど職員への給料を少しでも増やすための努力を続けています。

福祉事業所が頭を抱える問題

しかし事業所の費用の内の9割が人件費と言われている介護業界では、介護報酬が上がらなければ給料を上げられないのです。

人材がいなければ、介護は仕事として成り立ちません。また人材が育たなければ質の良いサービスの提供は難しいため、人件費の捻出には努力を惜しまない施設も多いです。

しかし現実には、決して高いと言えない給料で生活が難しいと判断する人も少なくないのです。

SNS上では、介護の寿退社は家族を養うためと皮肉めいた言葉も出ています。

給料が低いから離職が多いのか

介護労働者の不満を調査すると「仕事内容の割りに賃金が低い」と感じている人は42.3%となっていますが、最も多い不満は「人手が足りない」で50.9%でした。

賃金よりも人手不足が、介護スタッフの頭を悩ませている問題になっていることが分かります。

現行の介護報酬では、給料への反映も少なく介護スタッフの確保・定着させるためには不十分と感じている経営者は半数近くいて、人手不足の問題が現場にはびこっています。

この問題を断ち切れない原因が、そもそも介護報酬にあることが分かります。

介護福祉士と看護師にある大きな給料の差

介護福祉士も看護師も名称独占の国家資格です。

しかし看護師の給料と介護福祉士の給料には明らかな差がみられます。これはどうしてなのでしょうか?

それは、看護師は医療行為を行えるという大義名分がありますが、介護福祉士が未だに専門職種としての地位を確立できていないからです。

また「介護」は、昔は家族が担っていた部分であり、仕事としてもかつては無資格者でも行えていました。そのため、いまだにプロに求めるべき部分を見定められていません。

介護現場でも「介護福祉士5年目と、介護経験10年目の無資格者と、ヘルパー資格を所有する介護経験15年目では現場においてどちらが上か」と議論されてきました。(実際にスタッフ同士で問題となるケースもあるのです。)

このような背景もあり、介護福祉士はいまだに「介護のプロ」か「介護福祉のプロ」かで迷走をしているのも給料に影響しているのではないでしょうか。

まとめ

介護福祉士の給料を語る上で欠かせないのが介護保険と介護報酬です。

これに関しては国の政策で決まりますから、現場や施設運営者ではどうしようもできません。

だからといって介護福祉士が、志を持たないまま仕事に臨むのは大きな間違いです。介護福祉士は給料に左右されて働ける現場ではないことは、現在働いている介護福祉士なら誰でも納得することです。

これから介護福祉士を目指す人は、専門知識を持ったプロとして仕事への意欲的に取り組むだけでなく、やりがいを持って働くことを心がけてください。

介護福祉士が実名共にプロとして認められることが、より介護福祉士の処遇改善につながるのではないでしょうか。

参考資料:介護人材の確保関係(厚生労働省)

参考資料:介護実態調査(公益財団法人介護労働センター)